2015年6月30日火曜日

2015夏 猿政山(内尾谷川)

後厄も終わり気が抜けたのか,反省の多い猿政山となった。人の入らない山は簡単にホールドが剥がれるし,大きな岩も足元から崩れ落ちる。見えない危険がたくさん潜んでいる為,山に語りかけるように,ホールドの一つ一つを確かめ,安全を確保し上がって行く。沢登り初体験のメンバーと,師匠のTと歩いた猿政の沢は,やはり特別で良い沢であった。
猿政山山頂にて
①日時:2015.6.29(月)
②行先:猿政山(内尾谷川)
③メンバー:T,Tn,Yh,Mk
④行動記録:
林道P(8:30)→稜線(13:15)→猿政山(13:30)→林道P(14:30)
⑤行動概況:
車で行けるとこまで行こうとするが,道が雨で崩れているため,安全なところで車を止める。小さな最終堰堤が林道と交差し,そこから内尾谷川に入渓する。すぐに4mくらいのF1に到着する。前回は手前から右に上がったが,今回は真ん中をシャワークライミングで上がった。F2は,昨年ソールのすり減ったフェルトで難儀したが,今回もアクシデントがあった。情けないので,詳しくはここでは書かない。例会で報告しようと思う。背中のザックとヘルメットのおかげで無傷で済んだ。
真ん中をシャワークライミング
F3はイージーで,難なく上がり,F4は右から巻いた。本流の流れがなくなりワサビ畑が出てくる。前回はここから支流の滑滝を詰めて笹藪の稜線に抜けたが,今回はそのまま猿政の尾根を直登する。稜線の手前でワンピッチロープを出した。尾根上は垂直に立ち上がり,ホールドはどこも不安定だった。右へ巻いて何とか上がり,太い幹にフィックスしてメンバーを確保した。この時にも,アクシデントがあったが詳細は控える。やっても良いミスと悪いミスがあるとするなら,今回の二つのアクシデントは後者のほうであろう。無傷でこのような経験ができたことはラッキーであったとしか言いようがない。Tが同行してくれたこの山で,情けない姿を見せてしまったことに申し訳なく思う。しかし,ロープを掴んで這い上がり,山への執念というか,だめかもしれないと思ってからの,山男の気迫というか,そういうものを取り出して,黒土で顔まで泥んこになって上がったメンバーの姿を見て,今回の猿政山も良い山になったなと心から思った。同行してくれたメンバーに心から感謝する。北壁に雪が付くまでには,まだまだ時間がたっぷりある。その気迫をもって,次は大山の別格の沢,甲川に行きたいと思う。T,その時にも同行よろしくお願いいたします。

3 件のコメント:

  1. 初めての内尾谷川,お世話になりました。今の私にとって少々きつい山でした。ペースは速いし,沢以外の急な上りと下り。歩けて少し自信つきました。沢から外れての上りは全て藪でしたが,さかんに快適,快適と言うMkにTnとYhは何言ってんだと思ったことでしょう。YCCではこの程度は藪漕ぎとは言いません。
    アクシデントで,稜線で1時間待ちましたが,失敗は次の山に活かしてください。このメンバーで西穂縦走行かれるとのこと,これで完璧な山行?になるでしょう。楽しんできて下さい。心の中では槍,西穂1日で縦走するのかなと思っていました。
    私は7月上旬,黒部秘境の下見に行ってきます。

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  2. TO T
    6月に吾妻山、比婆山に行ってきました。近くなんですね猿政山。なんか神々がやどる感じがどことなく、風情を醸していました。山は逃げないよと教えていただきましたが、本当にそうですね。山って、歳とらないですよ。歳のとりかた教えてあげたい!!いつまでもそこにいて・・・・・・。なんてアルプス帰り、米子市夜景をみて感傷にひたって言ってたのおもいだしました。W

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    1. 若いときはそう思っていたかもしれない。確かに山は逃げない,変わらない。大山の麓で暮らして,周りの風景が変わっていく中,唯一変わらないのが大山でそれが心の拠り所にもなっている。
      山は逃げないのに,人は老いて変わっていき,行ける山が時間と共に減り,自分から遠ざかっていく。寂しいけど諸行無常だ。
      会員Siの口癖で県外の山に行く度に「これが最後」とよく言っていた。最近言わなくなった。くたばるまで歩く覚悟ができたらしい。見習いたいと思う。

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